【先生の話】規律が守れるクラス(学級)にするにはどうするか?新学期に教師が話すこととは?
- 「新学期、生徒に何を話したらいいの?」
- 「4月からの新しい学級が荒れたらどうしょう・・・」
- 「規律を守れるようにクラスにしたい!」
4月から始まる新学級に対して、どのようなことを話したらいいのか不安に感じる教師は多いのではないでしょうか。4月は学級をつくっている上で大切な時期だからです。
中学教師を10年した私も新任教師(初任者)だった頃、何を話そうか、どのように伝えようか、とよく考えていました!
しかし、どのような話をするか決めて、生徒に伝えることでクラスもまとまるようになりました。
そこでこの記事では、中学校の教師を10年した私が、新学期である4月に話すことの一例を紹介します。
この記事を読むと、4月に絶対に確認するであろうルールや約束を話すときにどのようなことを話したらいいか理解できます。
話に説得力をもたせられ、生徒の規範意識を高める話ができるようになります。
結論、規範意識を高めるために、知るということの大切さについて語るということです。
学級経営において新学期(4月)が大切な理由
学級経営において4月が大切な理由はいくつかあります。
- 基盤を形成する時期
- 信頼関係の構築の土台をつくる時期
- ルールと規律の確率の時期
- 生徒を理解するために大切な時期
主な大切な理由は以下の通りです。
基盤を形成する時期
この時期にクラスの雰囲気やルールを設定することで、1年間の学級経営の基盤が形成される時期です。4月に築いた基盤をもとに1年間生活することになります。
信頼関係の構築の土台をつくる時期
学級の担任と生徒、また生徒同士の信頼関係を築く時期です。信頼関係がしっかりと構築されることで、生徒たちの安心感やモチベーションが向上し、学習や活動に積極的に参加するようになります。
ルールと規律の確立の時期
学級内のルールや日常の規律を確立するための重要な時期です。初めのうちに明確で公正なルールを設定し、徹底することで、生徒たちが安心して過ごすことができる環境を作り出せます。
生徒を理解するために大切な時期
生徒一人ひとりの個性や学習状況を把握する時期です。個別のニーズや支援が必要な生徒を早期に見つけ出し、適切な対応をすることで、全員が充実した学校生活を送ることができます。
4月は、新しい学年の始まりとして、これからの学級経営の成功に直結する非常に重要な時期ということです。
その重要な時期に教師は児童・生徒に対して何を話すのかが大事!
新学期(4月)に教師が生徒に話すこと
4月に教師が生徒に話すといいことはいくつかあります。
新学期に先生が生徒に対して話すと良いことは、以下のような内容があります。
- 自分のこと
- 願い
- ルールや約束
- ポジティブなメッセージ
1、自分のこと
自分の名前や経歴、趣味などを自己開示することで、生徒との親近感を高めます。
2、願い
願いを伝えることで児童・生徒に期待する成果やゴールが明確になります。明確にすることで児童・生徒のモチベーションを高めます。
3、ルールや約束
教室でのルールや学校の約束、そのルールや約束をもとに教師が生徒に期待する行動について話します。良い学習環境を作るための基準を設定することができます。
4、ポジティブなメッセージ
新しい学期に対する期待感などの教師の思いをポジティブな言葉で共有します。
そのポジティブなメッセージが児童・生徒のやる気を引き出すための励ましの言葉となります。
新学期のスタートをいい形で切りれるように、クラス全体の雰囲気を良好に保つことが重要になります。
この中でも、児童・生徒がしっかりと規律を守れるようになるためには、特に「3、クラスや学校のルールや約束」をどれだけしっかりと伝えるかが大切になってきます。
学級の規律を守れるクラス(学級)にするために
児童・生徒が規律を守れるようになるために、新学期では「知ること」の大切さについて語るようにしましょう。
私の経験上、児童・生徒が、規律を守れない要因として意外と多いのが、そのルールを知らなかったことです。
もしくは、忘れていた。話を聞いていなかった。というものです。
意外と悪意をもって、ルールや約束を破るという児童生徒は意外と少ないように感じます。
どちらかというと、ルールを守れなかった時、教師に激しく叱られ、不信感を募らせることで、その後、悪意をもってルールを破るというケースも多くあります。
そのため、私は新学期の最初に「知ること」の重要性をしっかりと伝えてから、ルールや約束の確認を行っています。
児童、生徒は「知ること」の大切さをしっかりと伝えると、ルールや約束の話を真剣に聞いてくれるようになります。
そうすることで、教師はその真剣に聞いてくれた姿を認められるので、信頼関係の構築にもつながります。
規範意識を育てるためにも児童、生徒は「知ること」の大切さをしっかりと伝えることは重要です。
【先生の話】「知ること」の大切さを伝えるために、具体的にどのような話
「知ること」の大切さを伝えるために、具体的にどのような話をするかというと、例をだしながら、説明します。
私は以下のように例を出しながら、話します。
突然ですが、このお酒は何歳から飲んでいいでしょうか?そんなの知ってるよ。20歳からでしょ?って思った人。
間違いではないですが、実は完璧な正解ではありません。正解は、「日本では」20歳が正解です。
州にもよりますが、アメリカでは21歳です。例えば、アメリカに行って、20歳になったから、お酒でも飲むかとお酒を飲むと法律違反=罪になります。
「そんなの知らなかったよ。」
「日本では20歳からいいんですよ」
といっても罪は罪です。
これは極端な例かもしれませんが、知らなくて、損することがあっても、知っていて損することは少ないです。
いろいろなこと「知る」ことで、嫌な思いすることは少なくなるし、うまくいくことが多いです。
これから、新学期がはじまります。これからたくさんのことを「知る」となるでしょう。
学校のルールについて確認して知ったり、学校授業開きで授業のルールに知ったりするでしょうし、発育測定で自分の成長について知ることあるでしょうし、仲間の新たな一面を知ったりするかもしれません。
ぜひ、新生活をいい形でスタートきるためにもたくさんのことを知ってください。
生徒の発達段階に応じて、その例を変えていきますが、中学生だったら、このような例を出すと良いでしょう。
まとめ
この記事では、新学期である4月に話すといいことを具体例をあげながら説明してきました。
特に、規律を守れるクラスにしたいという願いをもった教師であれば、ルールや約束について確認する前に「知ること」の大切さについてしっかりと伝えるとよいでしょう。
実際の話の具体例を示したので、参考になると嬉しいです。
しかし、学級は1年間かけて築いていくものです。4月にしっかりと規律を守れていても、教師が何もしなければ、どんどん守れなくなっていきます。
この話はその土台を築くものとして、日々の教師として学びながら言動を大切にしていきましょう。